あるきっかけで、2000年から日本と東南アジアの往復が始まり、地元の人々の自立を応援することに…。NPOの協力を得ながら、ミャンマー人と生活を共にし、互いの得意技&共通点を発見しつつ、無くさないで欲しい現地の人々の心意気と生活文化、あつ~い東南アジアの様子をつづる手作り記。話題が一国だけで留まなくなってきたためリニューアルしました。

最強ミャンマー口伝ネット

いくら携帯電話やネットが自由に使えても、携帯普及率が1割にも満たないし、固定電話は3%、ネットに至っては1%という現状。まだまだ有効な連絡手段とはいえず、ごく一部の金持ちと外国人のためものなのでしょうね。

ミャンマーの開発ニュースを聞くたびに、ほのかな期待はしてしまいますが、ミャンマーでお金持ちに友達がいない我々には縁遠い話です。日本で報道されるミャンマー関連ニュースの話題を提供しても、ミャンマー人は、へぇ~。・・・・・・。と会話は続かず笑っておしまい。「自分には関係ない」と思って耳を貸さない、という習慣がしっかり身についてます。

彼らのそれは、無関心なんじゃなくて、期待すればがっかりする、怒りや悲しみといった感情につながるから、嫌なことを言われても「自分には関係ない」、うらやましいことを聞いても「自分には関係ない」で、終わらせてしまうような感じです。ミャンマー人の感情消化の知恵でしょうなぁ。

そんな彼らが、「大いに関係あり!」とばかりに動いてくれる一つが、『口伝ネット』!です。村には、電話屋さんというものが存在し、電話のない人につないでくれる。早くて1時間内、広域をカバーする村なら1日か2日。ミャンマー人には姓、家族名がないのに、本人名でわからない時はお父さんの名前とその息子の●●とか、娘の▲▲、で通じるらしい。

電話屋さんのみならず、困って探しているいるような時には、あちこちの人が協力して探してくれるのであった。関係あったの?という人までが、自分事のようにつながっている様子はびっくり。電話もネットもない相手と、何の約束もしてなくても、連絡が着く、という最強口伝ネットがあるのでした。

更にびっくりなのは、「夢にでてきて電話屋の前で待ってた」とか、「お坊さんのところに行ったら伝言があった」とか…。そういう話もめずらしくないんですな。う~ん、パゴダの上の先がネットアンテナのように見えてきた…。